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見方を変えればパフォーマンスの高い土地となる
設計事例_11. 建築家/石川 昂

土地の購入から検討していた施主。長い旗竿地がネガティブに見え、この土地で理想の住まいが建てられるか迷っていた。設計者の目線から土地を見ると、敷地の高いパフォーマンスが見えてくる。一見デメリット思える条件も、設計の仕方や活用の方法で楽しい暮らしへと変化していく。

土地の形状、大きさ、方角そして周辺環境は住宅設計において大きく影響する要素となります。その敷地において、メリットやデメリットのジャッジメントの仕方によって、その土地での設計の答えの出し方が大きく変わります。一般的な土地に対する考え方だけで土地のパフォーマンスを読み解いていくと間違いの元となります。

設計のプロとして、その土地に向き合い考察を重ねていく必要があります。一見、メリットと感じられる土地でも意外と不利が潜んでいたり、逆にデメリットと思われる部分がプロから見ると利点に変わったりします。その土地のパフォーマンスを最大限引き出して設計をすることが、設計のプロに求められる仕事となります。

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敷地延長部分が30m程度ある特殊な土地条件でした。敷地に向かって右側は、桜の木があり公園になっていました。この状況を踏まえ、30mの長さの敷地延長はあまりデメリットではないと判断。敷地延長の先の敷地内にはエントランススペースと庭的な要素を兼ね備えた空間をつくり、東南の日差しを取り入れる空地としました。

建築可能な敷地面積をフルに活かした配置となっています。建物の形状は1階部分の面積を大きくし、2階部分の面積を小さくしました。2階部分の面積を小さくすることで、1階部分への光の入りを促す設計となっています。光の取り入れとプライバシーの配慮した結果、テトラポットのような形の建築設計となりました。

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敷地延長のデメリットである南側に隣地がせまる条件を考慮し、キッチンをあえて南側に配置。ダイニングリビングを建物中央に配置しました。リビングを建物の中央に配置したことによりリビングの上部を吹き抜けにいたしました。キッチンエリアを平屋形状にすることで、2階部分の窓から取り込んだ光が吹き抜けを通じてリビングまで届ける設計となっています。

リビングとダイニングからはアウトドアリビングに双方からアクセスできるよう回遊性を持たせました。階段を上がった2階の踊り場部分にはスタディコーナーを設け、西側に大きく窓を設けました。西側のひな壇上の段差を利用して、天気の良い日は富士山望む景観の良い場所としました。

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敷地延長の見えるファサードを重視し、玄関周りに木製のサイディング材でアクセントを設けました。玄関周りのアプローチは、庭としての機能も持たせるため植栽を多く配置。立体的な外構計画で玄関までのアプローチを楽しく通れるよう設計いたしました。

窓の配置は、光を取り込む窓や景色を楽しむ窓、風通しを良くする窓など機能性に合わせてメリハリをつけ無駄なく設計しています。

建築家/石川 昂氏(アーキテクチャー・ラボ 石川昂建築設計事務所)

石川昂 写真

「建築は社会や環境と強く結びついています。それは個人的なものである住宅も同様であると考えています。その風土や時代性、クライアントの考えを見つけ出し、ぴったりとはまる住宅を発見することが良い住宅になると考えています。」

1982年

神奈川県生まれ

2004年

日本理工学部建築学科 卒業

2005年~

有限会社アーキテクチャー・ラボ

2016年

アーキテクチャー・ラボ 石川昂建築設計事務所 設立

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